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2006年10月24日 [火]

「無痛」久坂部羊

見つめるだけでピタリと診断する医者。

痛みを知らないがゆえに、度を越えてしまう殺人鬼。

扱うテーマは面白く、個性的な人物がたくさん出てくるにも関わらず、
それをうまくまとめられていない感じ。

今までも大げさな展開だけど、思わずうなるような作品を
書いていただけにちょっと残念。

色々な障害を持つ者の扱いがあまりにひどく、
下手すると問題になるのでは??などと気になるほど。

それにしてもスプラッターシーンには、
あまりに痛々しくて、目を背けたくなります。

読んで気持ちのイイ物語ではないなぁ。(苦笑)

次作に期待します。



無痛
久坂部 羊
4344011589

2006年10月11日 [水]

「八木剛士 史上最大の事件」浦賀和宏

シリーズ第4弾…かな?
よく考えたら3作目を読み飛ばしている気が。

ともかく、史上最大の事件。
それなりに気になって読み勧めましたよ、ええ。

いつの間に恋愛モノになったっけ?
という疑問が頭をよぎろうとも、
その問題の事件に向けてカウントダウン。

一週間前、五日前、三日前、二日前、前日…ふむふむ
当日、六時間前、三時間前、一時間前、四十五分前…ほうほう。

三十分前、十五分前、十分前…
この辺から間隔が短くなってくる。

五分前、三分前、二分前、一分前…
1ページの字数が減ってくる。

四十五秒前、三十秒前、十五秒前、十秒前、
五秒前、三秒前、二秒前、一秒前…
これはもう紙の無駄遣いでは??

そして史上最大の事件。
…ぷるぷる…。
どこに本を投げつけていいのやら…。

いや~これはないでしょ!?

まあね、これはこれで面白いけれど、
最初のシリーズのテイストは一体どこへ消えたのか?

そして次回作。
なに、このタイトルは。

結局また次も手にとってしまうのね。



八木剛士史上最大の事件
浦賀 和宏
4061824953

2006年10月02日 [月]

「キセキの犬ユキ」ジュリアン出版 編

副題「2003.1.14 AM」

2003年1月14日、貴方は何をしていましたか?

この日、キセキの犬、ユキは初めて外の世界を知りました。

生まれたときから実験犬としてゲージの中での生活。
糞尿は床の隙間から落ちるようになっていて、
食べ物や飲み物は置きっぱなし。

名前すらなく、実験犬としての役目が終われば
殺処分されるだけの運命。

それがイギリスからやってきた一人の女性・アンによって、
少しずつ運命が変わっていく…。

『実験動物の福祉の延長線上に、人の福祉がある。』

そんな中、急遽殺処分が決まってしまった
施設にいた12頭の犬たち。

アンの志を継いだ施設職員の佐藤さんは
日本レスキュー協会に連絡、かろうじてその中の1頭、
ユキの命が繋ぎ止められる。

ユキが生きるためのセラピードックへの道。
しかしそれは簡単なものではない。

なにしろケージの中だけで生きてきたユキにとって、
食欲すら分からないのです。

心ない飼い主に捨てられ、安楽死か、実験犬として
いつかは処分される犬の数は年間およそ200000頭だという。

この悲しい現実が少しでもなくなります様に…。



キセキの犬ユキ―2003.1.14AM
ジュリアン出版
4902584247



↓この本の原典となった本。

生まれて初めて空をみた―セラピー犬“ゆき”誕生物語
ジュリアン出版局編集部
4902584034

2006年10月01日 [日]

「心理捜査」山本ひろし

まず目を惹いたのは真っ白な表紙。
一応良く見ると、タイトルと著者名が浮き彫りで
書かれているのだが、なにしろ色は真っ白。

帯も表は真っ白でその珍しい装丁についつい手にとってしまう。

内容は全体が三章に分かれていて、
そのたびに視点が変わる。

しかも変わるのは視点だけではなくて、
ミステリーの謎も変化していくのだ。

最初はただ完全犯罪を計画する男の様子が
描かれているだけなのだが、
謎はそこから警察の捜査方法へと移っていく。

そこからさらに新たな展開へ。

警察の捜査方法の部分については、
松岡圭祐氏の作品を読んでいると、
ちょっと物足りないというか、無理があるのでは…
と少しトーンダウンしてしまう。

しかし全体的に物語の展開は面白くて、
ついつい惹きこまれた。

ちょっと読んでみる価値はあるんじゃないかなあという感じ、
オススメします。



↓こちらは表紙というよりは、中のタイトル部分ですね~。
さすがに表紙は真っ白で、画像にはするにはほとんど意味がないのではないかと…。

心理捜査
山本 ひろし
4924978523

2006年09月29日 [金]

「本」永江朗 監修

副題「あたらしい教科書 2」

0巻から始まって、あたらしい教科書シリーズ第3弾。

このシリーズはどれもなかなか興味深いけれど、
中でもやっぱり気になっていた「本」。
ようやく読むことに。

編集、デザイン、印刷と製本、流通と書店、
という大きく4章に分かれていて、
数々の切り口で「本」について紹介。

絵本、写真集、コミックなどから図鑑や辞書、
日本版やふろくの作り方など、いろいろな形態の作り方。

電子書籍や自費出版、
書体や装幀、印刷に製本、紙の種類。
出版社に取次や書店、倉庫や返品。
新しい本屋などの開き方から本の修復、図書館について。

さらには原稿待ち、ギネス本、本の記念日などのコラムも充実。

まず本を開くと、この本のカバーや見返し、
本文に使われた紙の種類などもちょこっと載っているのが
また見事なのだ。

本ができるまでに携わる多くの人や工程の
じっくりと見つめることができる、
まさに本好きのための本。

絶対に楽しめること間違いなし! 
本に携わる仕事がしたい!という人にも
勉強になると思います。

ぜひオススメの一冊です。




永江 朗
4903267180

2006年09月28日 [木]

「あなたのとなりに暮らしているアジアゾウ」坂本小百合

副題「全66頭大調査」

日本全国の動物園にいるゾウさんたち。
そのアジアゾウ全66頭を大調査。

アフリカゾウとアジアゾウの違い、
ゾウの家族や寿命について、
鼻やキバ、尻尾についてなどなど、
ゾウさんのあらゆることについての分かりやすい説明。

全国のゾウさん一頭一頭のプロフィールや性格などの紹介。

さらには本格的なゾウの飼い方まで!!

とにかくゾウさんのことが丸分かりになるような、
ゾウだけのためのミニ図鑑といった感じ。

こうやって読んでいると、
一口にゾウさんといってもほんとに様々で、魅力的なのだ。

読み終えると今すぐにでもゾウさんに会いに行きたくなってしまう。

ゾウ好きの人も、そうじゃない人も、
ぜひ手にとって見てください。



アジアゾウ全66頭大調査―あなたのとなりに暮らしてる
坂本 小百合
4870317265

2006年09月27日 [水]

「SONIA」ジュリアン出版

副題「白くなった黒ラブ・ソニア」

大好きなご主人がなくなって、
真っ黒な黒ラブちゃんだったソニアが
日に日に白くなって、ついには真っ白に変わってしまう。

その強い愛と絆に、
やっぱり心を打たれてしまう。

写真もいっぱいで少しずつ色が変わっていく様子も
わかるようになっています。

でもできればカラー写真も欲しかったなーなんて思うのは
贅沢かしら?

なくなったご主人、葛西さんの語り口調で展開される第一部と、
ソニアと葛西さんが出会ってから最後の時までの様子を
葛西さんの妻が短くまとめた第二部とに分かれています。

そしてソニアの子どもたちの写真も。

それにしても何度見ても、
やっぱりソニアの強い想いには感動してしまいます。

ぜひ手にとって欲しい1冊。



SONIA-白くなった黒ラブ・ソニア-
ジュリアン出版
4902584204

2006年09月26日 [火]

「ボトルネック」米澤穂信

開口一番、面白い。

やっぱりどの作品を読んでみてもこの著者の作品、
大好きみたいです。

しかも王道に見せかけて、
気持ちいいぐらいの裏切り。

常に新鮮さがあるのです。

今回も一見青春物語。
だけどその中身はというと青春の甘酸っぱさも爽やかさもなくて…。

強い眩暈に襲われて辿り着いた先は、
存在しないはずの姉がいる、「僕の生まれなかった世界」。

そこで気がつく、数々の出来事、
それの指し示す道とは…。

物語の展開、タイトルの、ボトルネック、
どれもが見事でついつい唸ってしまう。

次の作品も今から楽しみです。



ボトルネック
米澤 穂信
4103014717

2006年09月25日 [月]

「DEATH NOTE ANOTHER NOTE」西尾維新 著 / 大場つぐみ・小畑健 原作

副題「ロサンゼルスBB連続殺人事件」

デスノートの世界を西尾維新が作品化ということで、
興味津々で手に取る。

原作を全部読んでいるわけではないので、
原作との違和感とかそういうことは分からないけれど、
なるほどアナザーストーリー。

内容は普通にミステリーですね。
それも西尾維新の色が結構出ているなぁという感じ。

名探偵ということで、
なんとなく清涼院流水の世界にも似ている気がします。

この著者の作品が嫌いでなければ、
純粋に謎解きミステリーとして楽しめる作品ではないかと。
そんな印象でした。



DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件
西尾 維新 大場 つぐみ 小畑 健
4087804399

2006年09月24日 [日]

「町長選挙」奥田英朗

伊良部シリーズ第3弾。

著名人をモデルにした作品がほとんどということで、
あんまり…という人も多いようですが、
個人的にはあまりそういうのを気にしていないので、
それなりに楽しめました。

とはいえやっぱり前2作に比べると、
少しインパクトが薄いような…。

でもその分マユミさんが大活躍です。

そして表題作、町長選挙。
こちらは今までとちょっと違って、
二ヶ月の任期で伊良部先生が島に行くというもの。

最初はなんだかなぁ~と思っていたけれど、
むしろやっぱり伊良部先生らしいじゃないか~
という感じで読了後はなんとなく気分爽快。

次はどんな作品が登場するのでしょうね?



町長選挙
奥田 英朗
4163247807

ご挨拶

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